ジャム作りに使われるペクチンのその正体は??

ジャムなどでお馴染みのペクチンという成分は、海藻類や果実に野菜などに含まれている食物繊維の一種です。

主にそのとろみによって利用価値がある事から、多くの加工食品の添加物として使用されています。しかもペクチンには健康に良い作用があるため、注目されつつある成分でもあります。

ジャムのとろみの正体はこれ?

市販のジャムのラベルを見ると、原材料の中にペクチンという単語が目に付きます。ほとんどのジャム製品に使用されていると言っても過言ではないペクチンは、ジャムのとろみ付けの元になっています。

とろりとした濃度のある状態を作り出すため、食品添加物としてペクチンの力を借りて安定したジャムの形状を作り出し、一般に市販されています。ペクチン自体は、主に柑橘類やリンゴなどの皮に含まれている不溶性食物繊維であり、熟成するにつれて水溶性食物繊維へと変化する性質を持っています。

その成分の効能から、食品添加物として加工品や胃腸薬などにも利用されているのが特徴であり、現在では高い健康効果が認識されてきた事で話題となってきています。

ペクチンはどんな働きがあるの??

ペクチンは、植物細胞をセルロース等の成分と結合させ、つなぎ合わせる接着剤のような役目がある多糖類です。天然の成分である事から、あらゆる果物や野菜、そして海藻に含まれており、ゲル化作用を持つのが特徴です。

そのため、果物を煮詰める事で糖分や酸と共にペクチンが溶け出し、ゲル化作用によってとろみ状に仕上がるジャムが出来上がります。またジャムだけではなくゼリーやソースなどにも利用され、ゲル化剤や安定剤に増粘剤として多岐にわたって使われています。

さらに水溶性食物繊維の特徴を生かして、健康食品などの健康分野や薬などの医療分野でもその用途が広がりつつあります。食品添加物から健康食品、そして医療薬剤までとその活躍の場は増えています。

コレステロールの低下に効く

特に健康面での効能が注目され、ペクチンの成分にはどのような健康に良い働きがあるのか気になるところです。ペクチンは食物繊維であるため、食物繊維ならではの健康効果が期待出来るのは当然です。

ただその中でも、血液中のコレステロールを下げる力があり、動脈硬化や心筋梗塞の原因ともなる悪玉コレステロールを抑制する働きがあります。コレステロールには善玉と悪玉がありますが、LDLと呼ばれる悪玉コレステロールを抑制する事は起こり得る病を未然に防ぐ事になります。

それ故にペクチンを摂取して悪玉コレステロールの数値を上げない事が、安定したコレステロールのバランスを保ち、今後の健康面での大きな助けとなる事がお分かりいただけるでしょう。

血糖値の上昇も抑えてくれる

ペクチンの成分は悪玉コレステロールを抑制するだけではなく、急激な血糖値の上昇も抑える働きもあります。血糖値は糖尿病と深い関係があり、食後血糖値が急激に上昇して高い数値をキープし続ける状態が問題となります。

本来血糖値は食後に緩やかに上昇し、下降線を辿って下がるのが正常ですが、糖尿病の場合は正常なインシュリンの分泌作用が成されず、血中のブドウ糖濃度が高いままとなります。それが長期間続く事で血管内に障害が起き、全身に巡って合併症を引き起こす病です。

そのような状態のきっかけとなる血糖値の上昇を抑制するのがペクチンです。急激な上昇を抑え安定した状態を維持する事から、糖尿病患者はペクチンを含むリンゴなどを積極的に摂取すると良いとされている程です。

下痢や便秘にも嬉しい効果

その他にも、ペクチンには整腸作用がある事も特徴の一つです。ペクチンの成分は、下痢と便秘の相反する便の状態を安定化させる作用があります。下痢には腸内の粘膜を保護し、腸内環境を整えて正常な便を作り出します。

逆に便秘の場合は水溶性食物繊維の特徴である保湿成分により、便に水分を引き込み柔らかくする作用によってスムーズな排便を促してくれます。特に便秘の場合はコロコロとした硬い便が多いものですが、十分な水分を含んだ状態を保つ事で安定した排便が見込まれます。

また腸内の有害な物質を吸着し排出する役目もあるので、大腸ガンなどの予防にもなると言われています。これらの相反する作用を解消するのがペクチンの成分であり、腸内環境に悩む人にとっては積極的に取り入れる事をオススメ出来る成分です。特に便秘がちになるダイエット中などには良いでしょう。

疲労回復にも期待できる

体に疲労感を感じた時には、体内に乳酸が溜まっている証拠です。そのため疲労感やダルさによってやる気を無くす事もあります。そのような場合、今まではクエン酸などの酸味が推奨されてきましたが、ペクチンの成分も疲労回復に効果的と言われています。

ペクチンの成分は重金属の排泄や放射線物質の排泄作用があるとされているため、体内の負担となる成分を抜いてくれます。それによって疲労感を感じる疲労物質の排出機能に優れているという意味から、疲労回復にも期待が持てるという事です。

体が疲れやすいと感じる時は、体内に芳しくない成分の蓄積が原因かもしれません。それらを排出し安定した状態を保つ力を発揮するのがペクチンの成分となります。

摂りすぎには注意

これだけ健康に良い作用を持つペクチンですが、体に良いからと大量に摂取するのは良い事ではありません。たっぷりとペクチンを取り入れればそれだけ健康になるというのは間違いです。あくまでも健康を促す補助的な意味で取り扱うべき成分です。

ペクチンは食物繊維ですが、大量に取り入れると腸内環境を乱し、便秘になる事もあります。またペクチンを多く含むジャムを大量に食べると、逆にジャムの糖分が血糖値の上昇や肥満を促してしまいます。

さらに体に必要な亜鉛や銅にビタミンなどを排出してしまう可能性があるので、取り過ぎには注意しなければなりません。適度な量でこそ健康効果を得られるものであり、極端な摂取方法は避けた方が無難です。

正しい摂取量を守って摂取しよう

それでは実際に、健康的な面からどのくらいの量が良いのでしょうか。健康を害さない必要摂取量としては1日あたり、2gと推奨されています。およそリンゴでは1個分の量となります。これくらいの量であれば、日々摂取するのに無理がありません。

逆にリンゴを1日に何個も食べる事は難しいので問題ない量と言えます。ただしサプリメントなどで摂取する場合は、特に注意する必要があります。サプリメントは手軽に摂取出来る反面、つい多めにしてしまいがちです。

簡単に取り入れられるために必要以上の量を摂取してしまう可能性も否定出来ませんので、正しい量を守る必要があります。何事もやり過ぎは禁物です。健康を害さない適量をしっかりと認識する事が大切です。

ペクチンを多く含む食品

ペクチンはあらゆる果物や野菜、そして海藻に含まれています。果物では、大根、キャベツ、ナス、にんじん、パプリカなどに多く含まれています。果物では、リンゴ、みかん、オレンジの皮、イチゴ、スイカ、カキ、アプリコット、洋梨、さくらんぼ等です。

まだまだペクチンが多く含まれている食品は多くありますが、一般的に使われている食材に多く含まれているのがおわかり頂けるでしょう。そのため普段の食生活を工夫しながらバランスよく摂取するのが理想的です。

毎日同じ食品のペクチンだけを摂取するより、様々な食品の他の栄養成分も一緒に取り入れ、相乗効果で健康を目指していくのは建設的です。また色々な食材で味を楽しむ事が出来るという良い点もあります。

ペクチンを摂取する時の注意点

ただしペクチンを摂取する上で気をつける事もあります。ペクチンの過剰摂取により体に必要な脂溶性ビタミンを阻害する可能性があります。またペクチンによる食物繊維は消化吸収されにくい特製があるので、胃腸が弱い人や過敏症の人は注意する必要があります。

さらに腸内でガスの発生を促すため、ゴロゴロ感を感じる事もあります。これらに共通するのはやはり過剰摂取による弊害という事です。適量であれば大きな問題はありませんが、体質によっては合わないという事も考えられますので、ペクチン摂取で違和感を感じたら一旦休んで様子を見る事も大切です。

普段の食事での摂取であれば取り過ぎる事は無いはずですが、サプリメントを愛用している人は特に摂取量に注意をして下さい。