女性の味方イソフラボン

イソフラボンは美肌効果、更年期障害の改善、PMS症状の改善がみられるなど女性に嬉しい成分です。豆腐や豆乳の大豆に含まれている成分で女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをしてくれることで知られています。

化学的にイソフラボンを学ぼう

イソフラボンはダイズ、クズなどのマメ科の植物に多く含まれています。ポリフェノール分類のひとつでイソフラボンを基本骨格とするフラボノイドです。胚芽に多く含まれており、苦みやえぐみをもたらす物質です。

女性ホルモンのエストロゲンと構造が似ていることから植物エストロゲンと呼ばれています。現在ではゲニステイン、ダイゼイン、グリシテインなど15種類の大豆イソフラボンが発見されています。大豆100グラムあたりイソフラボンの含有量は約200ミリグラムです。

分子の大きいグリコシド型と分子の小さいアグリコン型があります。腸内細菌の働きにより、グリコシド型はアグリコン型に分解されて体に吸収されます。

グリコシド型が吸収されるのは2割程度であとは体外へ排出されます。アグリコン型で摂取すれば吸収力はグリコシド型の3倍、たった2時間で体内に吸収されます。

栄養素的にみるイソフラボン

イソフラボンはポリフェノールの一種ですので活性酸素の働きを抑制する抗酸化作用に優れています。

植物組織としては配糖体や配糖体のマロン酸、アセチル化抱合体として存在しています。イソフラボンはダイズに含まれている栄養素のひとつですが、他にもたんぱく質、食物繊維、カルシウム、鉄分、必須アミノ酸、カルシウムなど多くの栄養を含んでいます。

特に胚芽部分は大豆の栄養素が凝縮されていますので大豆イソフラボンを効率的に摂取しようとすれば胚芽部分だけを食べるのがおすすめです。大豆胚芽は57キロカロリー、50ミリグラムのカルシウム、1.2ミリグラムの鉄、炭水化物は1.4グラム、たんぱく質6グラム、リン65ミリグラムのほかカリウム、マグネシウムを含んでいます。

イソフラボンは豆を選ばず含まれる?

イソフラボンを豊富に含む食品は大豆やくずが代表的ですが、一番多く含む豆としてオランダビュがあります。さやまめやもやしにも含まれており、加工されてもしっかりと残ります。

アルファルファ、レッドクローバー、プエラリア、ひよこ豆、ムラサキツメクサ、ピーナッツにも含まれています。イソフラボンはマメ科のほとんどの植物に含まれています。発芽した種子の根からイソフラボンからアグリコンを分泌させ、根粒菌を引き寄せて共生するために使っているからです。

フラボノイドを根から分泌するのはマメ科の植物だけだといわれています。イソフラボンは必要に応じてアグリコンとして細胞外に分泌されます。根粒菌と共生しているのは空気中の窒素を養分とするためです。

イソフラボンはどんな栄養のことをいうの?

ビタミン、食物繊維、鉄分、カリウム、たんぱく質の含有量が多い大豆の煮豆は180キロカロリーと栄養価が高いだけでなく、人体に必要な必須アミノ酸が豊富に含まれています。大豆イソフラボンはポリフェノールの一種で女性ホルモンのエストロゲンの代わりになってくれます。

また、骨からカルシウムが溶け出すのを抑制する働きもあります。大豆レシチンは血液中のコレステロールを肝臓に運び、血管に付着するのを防いでくれます。ビタミンAやビタミンEの吸収力を高める効果もあります。

大豆サポニンには余分な糖や脂肪を体外に排出する働きがあります。コレステロールの吸収も抑制してくれます。コラーゲンの生成を妨げる活性酸素を除去してくれる働きもあります。

加工されると種に多く含まれる

体に吸収されやすい小さな分子構造のアグリコン型イソフラボンには3種類があります。ダイゼイン、グリシテイン、ゲニステインの3つです。大豆の胚芽部分から抽出されるとダイゼインが70パーセント程度含まれます。

丸大豆由来のダイゼインはゲニステインが50パーセント程度含まれています。エストロゲン作用が一番強いのがゲニステインで、次がグリシテイン、一番弱いのがダイゼインです。ダイゼインは体に穏やかに吸収され、抗酸化作用も強いことが分かっています。

大豆は220種類以上あり、加工してもイソフラボンのレベルを維持しています。発酵食品であるみそはイソフラボンのレベルが増えています。作付け時期によりイソフラボンの含有量が変動し、遅く播いた豆ほど含有量が多いことが分かっています。

女性に必要とされるのはどうして?

女性に必要とされるのはエストロゲンの代用になってくれるからです。エストロゲンは加齢や閉経によって減少していきますが、減少することでホルモン分泌に影響を及ぼします。

イソフラボンを摂取すると女性ホルモンの減少を緩やかにしてくれる働きが期待でき、更年期障害の軽減や骨密度の保持、骨粗しょう症などの予防に役立ちます。コラーゲンの生成を妨げる活性酸素を除去してくれる働きがあるのでシミやしわの改善になります。

コレステロール値の低下をもたらしてくれるのでダイエットにも効果的で、肥満を防いでくれます。エストロゲンにはもともとコラーゲンやヒアルロン酸の生成を促進して肌を美しく艶やかにしてくれる働きがあります。

イソフラボンはエストロゲンの代用になってくれるので女性に嬉しい効果が期待できるのです。自律神経のバランスを整えてストレスを軽減させる効果も期待できます。

イソフラボンは男性にも効果はある?

イソフラボンは男女関わりなく効果があります。抗酸化作用が強いため、血管を強くしてがんを予防してくれます。善玉コレステロールを増やして悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化を防いでくれます。

脂肪を減らして血糖値を抑制する働きがあるため、生活習慣病の予防にもなります。血中アルコール濃度を下げる働きもあるので二日酔いにも効果的です。男性がイソフラボンを積極的に摂取すると女性ホルモンが増え、薄毛や発汗、体毛を抑制する働きがあることが分かっています。

男性ホルモンを世抑制するので薄毛や体臭対策に使われています。男性の更年期によくみられる前立腺肥大症による排尿障害も悪玉コレステロールを受容体に結合するのをブロックする、男性悪玉コレステロールに変化する酵素をブロックするためにイソフラボンが利用されています。

どんどん摂ればいいわけじゃない

摂取目安は1日40ミリグラムから50ミリグラムが理想です。豆腐なら2分の1丁、納豆1パック、煮豆80グラムです。多めに摂取しても体外に排出されますが、5グラム以上取るのは取りすぎになります。

納豆1パック50グラムなら65ミリグラム、大豆飲料は125mlで69ミリグラム、油揚げ75グラムで53.5ミリグラム、大豆煮50グラムで30ミリグラムの含有量があります。

黄な粉は大さじ1杯6グラムで15.6ミリグラム、みそにも大さじ1杯18グラムで7.2ミリグラム含まれていますから、和食を基本としている方なら食事をメインにしていれば過不足なく摂取できる量です。

イソフラボンはハーブのレッドクローバーやザクロ、ライ麦などにも含まれています。

摂りすぎは良くないので摂取量に気をつけよう

女性ホルモンの受容体を介する作用を持つため、幼児や赤ちゃんに積極的に摂取するのはすすめられないとされています。また女性であっても過剰に取りすぎると女性ホルモンのバランスが崩れ、血中ホルモン値の変動、月経周期の遅れなどを生じる場合があります。

特に閉経後には子宮内膜増殖症の危険性が高まるといわれています。胎児や幼児、未熟児への生殖機能への影響があるともいわれており、妊娠中や授乳中などの摂取には特に注意が必要となります。食事をメインにしてイソフラボンを摂取するように心がけ、サプリメントを大量に摂取することは避けるべきといえます。

豆腐や納豆などに含まれているのは吸収されにくいグリコシド型で、サプリメントは吸収されやすいアグリコン型になっていることが多いので、サプリメントを摂取していると過剰に摂取してしまう危険性が高くなります。

その効果さらに一工夫でパワーアップ

麹菌で発酵させた大豆胚芽由来のイソフラボンは抗酸化作用の強い成分になります。アグリコン型大豆胚芽由来のイソフラボンは胚芽由来出ないものに比べて1000倍以上の抗酸化力を持っているのです。

抗酸化作用の強いイチョウ葉エキスや松樹皮抽出エキスと比べても6倍以上の抗酸化力を誇ります。サプリメントを選ぶならアグリコン型大豆胚芽由来のイソフラボンを選ぶことがおすすめです。できれば食生活を和食に切り替え、毎日お味噌汁を飲むことをおすすめします。

納豆や豆腐と組み合わせれば簡単にイソフラボンの豊富な食生活になります。生薬として用いられている葛も定期的に取り入れることで体調管理がしやすくなります。葛根湯を飲むことでイソフラボンと同様の効果をもたらしてくれます。