肝臓が弱い人が青汁を飲んではいけない理由を正しく知ろう

青汁には身体のために良い成分が多く入っており、健康のために飲む方も多いです。けれども、肝臓や腎臓が悪い方にとって青汁は、逆に身体に悪影響を及ぼす恐れがあります。

なぜ飲んではいけないのか、もし飲んでしまうと身体にどのような悪影響があるのかを事前に知っておくことが重要となります。

健康に良い青汁も人によっては毒になる

緑黄色野菜をまるごとすりつぶして作られる青汁には、ビタミン・ミネラル・食物繊維など、豊富な栄養素が含まれています。そして栄養素の中には、肝機能を高めたり、解毒作用があるものもあります。

そのため健康な人が青汁を飲むと、肝機能の働きを高めることができます。しかし本来は身体に良いはずの栄養素も、場合によっては身体にとって毒になってしまうことがあります。というのも、何らかの原因によって臓器の働きが著しく悪くなっている場合、臓器に負荷をかけすぎてしまうことがあります。

また、本来栄養を分解するために働く臓器が悪くなると、栄養を分解しきれなくなってしまい、身体に悪影響を及ぼす恐れがあります。

青汁の場合、カリウムや鉄分といった豊富なミネラルが含まれています。しかし肝臓や腎臓が悪い方にとっては、臓器に負荷をかけすぎてしまい、毒となってしまう可能性があります。

カリウムが高カリウム血症を引き起こす

青汁にはカリウムが多く含まれています。カリウムには体内で過剰に増えたナトリウムの排出を促し、血圧を下げる働きがあります。そのため、高血圧を予防するためには重要な栄養素となります。

また、カリウムは汗や尿とともに排出されるため、ある程度多く摂取しても正常に保つことが可能です。しかし、肝臓や腎臓が悪い方の場合、カリウムを汗や尿と一緒に排出することが難しくなります。するとカリウムをうまく排出することができなくなってしまい、体内に溜まりやすくなってしまいます。

カリウムは不足するとナトリウムが過剰に増えて高血圧となってしまいます。一方カリウムが体内で過剰に増えてしまうと、不整脈などを引き起こす高カリウム血症を引き起こす恐れがあります。

吐き気やしびれが高カリウム血症のサイン

高カリウム血症は軽度の場合、症状があまり出ません。しかし血液内に含まれるカリウムの量が増えてくると、吐き気・しびれ・舌の感覚が異常になるといった症状が現れます。

また高カリウム血症を引き起こすと、頻脈等を引き起こすこともあります。カリウムには心筋の働きを助ける働きがあります。カリウムの量が体内に増えすぎてしまうと、心臓を動かすために作られる電気が異常に早く作られたり、本来はないはずの電気の通り道が作られるようになってしまいます。

すると電気が空回りするようになり、いつもより心臓の動く速さが早くなる頻脈が見られるようになり、やがて心臓が痙攣した状態になる心室細動や心不全を引き起こす恐れがあります。

心不全にまでなってしまうと、死のおそれもあります。そのため、吐き気やしびれなどの初期症状が現れたら、病院を受診することが重要となります。

カリウムは植物に多く含まれるメジャーな栄養素

カリウムは植物が生きる上でなくてはならない栄養素で、三大栄養素の一つにも数えられています。そのため、多くの植物にカリウムは含まれています。植物は水と二酸化炭素からデンプンを作り、デンプンを分解して糖やビタミンなどを生成します。

カリウムにはこれらの反応を助ける働きがあります。つまり、カリウムがないと植物に必要な栄養素を十分に作ることができなくなり、植物が育たなくなってしまうためです。

また、植物は土の中に含まれている窒素からタンパク質を生成します。この時もカリウムが窒素をタンパク質に変えるのを助ける働きがあります。

カリウムには植物が生きる上で必要な栄養素を助ける働きがあります。そのため、植物にとってカリウムはなくてはならない栄養素なので、少なからず植物には含まれています。

通常は汗や尿からカリウムが排出される

カリウムとナトリウムには電解質として、刺激を伝える働きがあります。具体的には筋肉や神経に動きを伝えたり、カルシウムやマグネシウムといった他の電解質の調節を行う働きがあります。

そしてカリウムもナトリウムも食品から摂取しなければならない栄養素になりますが、ナトリウムの場合は塩化ナトリウムとして多くの食品に含まれています。

また、体内ではカリウムとナトリウムが2:1の割合がちょうどいいのですが、ナトリウムは多くの食品に含まれているため、どうしても体内に多く増えてしまいがちです。そこでカリウムは、体内に異常に増えすぎたナトリウムを減らす働きがあります。

またカリウムそのものは、汗や尿などと一緒に排出されます。そのため、通常はある程度カリウムを多く摂っても、汗や尿と一緒に排出されるため過剰に増えすぎるということはありません。

成人男性で2500mgが1日の目安

栄養素の多くは1日に摂取する目安が定められており、過剰に摂りすぎると身体に悪影響を及ぼすものも少なくありません。カリウムの場合は、成人男性なら2500mg、成人女性なら2000mgが適切とされています。

またある程度多く摂取してしまったとしても、尿や汗と一緒に排出されるため、健康な方の場合は通常の食生活の中ではカリウムが多くなりすぎることはほとんどありません。

しかし、人工透析を受けなければならない方の場合、カリウムの摂取量は1500mgに制限されてしまいます。腎臓が悪くなると、尿と一緒にカリウムを排出できなくなってしまうため、カリウムを多く摂りすぎてしまうと高カリウム血症を引き起こす恐れがあるためです。

そのため、肝臓が悪く代謝が悪化している場合や、腎臓が悪く尿の出が悪い場合は、カリウムの摂取量を減らす必要があります。

青汁1杯につき20~200mg程度のカリウムが含まれている

青汁は様々な野菜を組み合わせて作られています。そのため含まれている野菜の種類や量によって、青汁に含まれる栄養素の量は大きく変わります。

例えば同じ葉物の野菜でも、小松菜の場合は100gあたり140mgですが、ほうれん草の場合は100gあたり490mg含まれています。このように、同じような野菜でも種類によって、含まれているカリウムの量は大きく変化します。

そのため、カリウムを多く含む野菜が豊富に含まれている青汁なら、それだけカリウムの量も多くなります。逆に比較的カリウムの量が少ない野菜が多い青汁なら、それだけカリウムの量も少なくなります。

一言で青汁といっても、種類によって含まれる量は大きく変わるため、成分表示などを見て含まれているカリウムの量を確認する必要があります。

青汁1杯よりもキャベツ100gのほうがカリウムが多い

青汁にはカリウムが多く含まれていますが、それでも1回に飲む量は比較的少ないです。また、カリウムが多く含まれている野菜が必ずしも青汁に多く含まれているとは限りません。そのため、使われている野菜によって青汁に含まれるカリウムの量は20~200mgと大きく変わります。

一方、緑黄色野菜の中でもカリウムを豊富に含んでいるのが、キャベツです。キャベツには100gあたり200mg含まれています。つまり、キャベツ100gと青汁1杯を比べると、同じかキャベツの方がカリウムの含まれている量が多いのです。

なお、カリウムはバナナや納豆にも豊富に含まれています。そのため肝臓や腎臓が悪い方の場合、青汁やキャベツだけでなく、様々な食品に対して注意が必要となります。

C型慢性肝炎の人は鉄分に注意が必要

肝臓の病には様々なものがあります。その中でもC型慢性肝炎の場合は、鉄分の摂取にも注意が必要になります。肝臓には、鉄分を蓄積する働きがあります。しかしC型慢性肝炎になると、蓄積する鉄分の量が異常に多くなってしまいます。

この時鉄分を健康な人と同じように摂取してしまうと、今度は肝臓に負荷をかけるようになってしまいます。肝臓に負荷をかけてしまうと、肝臓の細胞が傷ついてしまいます。すると肝炎が悪化したり、最悪の場合肝臓がんになってしまう恐れがあります。

そのためC型慢性肝炎の方の場合は、1日に摂取する鉄分の量を大きく制限されます。1日にどの程度の摂取なら平気なのかは、医師の診断を仰ぐことが大切になります。なおC型肝炎に限らず、肝臓が悪い方の場合は負荷を与える恐れがあるため、鉄分の摂取も控えるようにしましょう。

野菜のアレルギーを持っていないか確認しておこう

アレルギー反応で有名なのが、花粉症です。これは特定の植物の花粉に対して免疫が異常に反応し、涙や鼻水、咳といった症状が現れます。そして野菜の中には、花粉症の原因となりやすい植物と似たタンパク質をもつものもあります。

例えばトマトは花粉症で代表的なスギ花粉と似た構造をしています。また青汁に多く含まれるセロリ等は、ヨモギやブタクサと似た構造をしています。そのため、人によってはこれらの野菜を口にすると免疫が異常な反応を示し、アレルギー反応を引き起こす恐れがあります。

青汁を飲む場合、まず自分は青汁に含まれている野菜に対してアレルギーがないか確認しておく必要があります。特に花粉症を持っている方の場合は、注意が必要です。そしてもしも飲んで喉がかゆくなるなどの症状が出たら、すぐに飲むのを中止しましょう。